鎌田が考えるエンデュランス競技のトレーニングについて 第四回

ここでは、水を勢いよく流す=無酸素容量、耐乳酸能力を上げるには、どんなトレーニングをすればいいかについて書きます。

 

こちらも結論だけ言うと、5分以下の時間で、その時間での最大の努力をして下さい。いわゆるインターバルです。反復回数も何回とか、レストが何分とかありますが、細かくなりすぎるので今回は書きません。5分以下の時間で、努力時間が短くなるほど耐乳酸、長くなると循環系(呼吸系)に効いてきます。これの代わりとして、みんなが大好き、海浜アタック合戦もありです。アタック合戦でも、40km以上のローテでも、前に出ている時はon、後ろに付いた時はoffになってインターバルトレーニングになります。

但し、これは第三回で書いた、内側の器が十分な大きさになっている場合にのみ効果があります。そうでなければ、水の勢いを強くする前に、器から水が溢れてしまうからです。いま一度、自分の器の大きさが十分かを振り返ってほしいと思います。かなり多くの人が、20分走を飛ばしてこのトレーニングをしてしまっています。重要なのは、インターバルトレーニングとしてどんなことをやるかより、どんな順番でトレーニングを積み上げるかです。

 

仮にこの3種類のトレーニングしかしないとします。

①20分×2 レスト10分

②5分×5 レスト5分

③1分×8 レスト1分

それぞれトレーニングの効果は簡単に書くと、

①内側の器を大きくする

②水の勢いを強くする(呼吸循環系)

③水の勢いを強くする(耐乳酸系)

となりますが、①の上に②が成り立ち、②の上に③が成り立っています。そして①→③の順に効果が出にくくなり時間がかかります。耐乳酸トレーニングなんて、レース週にやっても効果が十分出ます。だから、狙ったレースに対して逆算して①から順に積み上げないといけないわけです。